平成28年度 大分岡病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 37 146 119 166 233 303 813 1094 1046 355
●指標の説明
平成28年4月~平成29年3月の期間、一般病棟の年齢別階級(10歳刻み)の患者数を示します。

●解説
当院は地域医療支援病院であり質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
60歳以上の患者さんが約8割を占め、虚血性心疾患や心不全、閉塞性動脈硬化症、誤嚥性肺炎などの疾患の患者さんが多く見られます。
小児科の常勤医師は不在ですが、小児、10代の患者さんの多くは口腔顎顔面外科・矯正歯科の口唇口蓋裂や顎変形症の疾患です。
このような患者さんの年齢構成になっていることは、地域の医療機関からの紹介を積極的に受け入れていることが要因の1つに挙げられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症などの心臓カテーテル検査 202 3.16 3.06 0.99 69.79
050050xx02000x 狭心症などの冠動脈形成術(心臓カテーテル治療) 106 4.85 4.71 0.94 70.83
050130xx99000x 心不全の治療 84 17.43 17.95 5.95 84.85
050170xx03000x 閉塞性動脈硬化症に対する四肢の血管拡張術 43 6.63 5.85 2.33 70.37
050030xx97030x 急性心筋梗塞に対する心臓カテーテル治療 37 16.38 16.39 0 66.57
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
循環器領域のすべての診療を行っており、特に心臓、末梢血管のカテーテル治療には力を入れています。当院の特徴として、心臓血管外科と共に心血管センターを構成、また形成外科とは創傷ケアセンターを構成し、合同カンファレンスなどを通じ、チーム医療にて心臓疾患、創傷疾患患者さんにベストの治療を模索、提供しています。心臓リハビリテーションにも積極的で、多職種によるチーム医療を提供しています。
また、平成29年4月、2名の不整脈専門医を迎え、不整脈のカテーテル治療を開始しました。上室頻拍、心室頻拍や心房細動に対して高周波カテーテルアブレーション治療を行っています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎の治療 54 7.06 5.50 1.85 54.09
060102xx99xxxx 大腸憩室炎の治療 44 6.18 7.89 0 66.05
060210xx99000x 腸閉塞の治療 38 9.92 9.08 0 63.39
060330xx02xxxx 胆嚢結石の手術 31 6.35 6.82 0 59.13
060335xx02000x 胆嚢炎を伴う胆嚢結石の手術 31 7.55 7.61 0 61.23
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
1、2、3位はウイルス性腸炎、大腸憩室炎、腸閉塞です。これは、平成28年9月末まで消化器内科常勤医師不在のため、外科がこの領域の診療を兼任していたためです。平成28年10月より消化器内科常勤医師が2名が着任し、消化管・肝・胆・膵疾患の診断および治療を内科と外科のスムーズな連携により進めることが可能になりました。4、5位は胆嚢結石に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けられた患者さんです。当院外科では腹腔鏡による手術を積極的に行っております。また、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌の手術も多く、その他急性虫垂炎等の緊急手術にも対応しています。
今年度の外科手術件数は、全身麻酔で341件、その他の麻酔で44件(H28年4月1日~H29年3月31日手術室使用手術)でした。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆石、胆管炎の治療 12 9.33 11.06 0 80.67
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍の内視鏡的治療 11 11.36 10.93 9.09 75
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎の治療 11 5.45 5.50 0 49.27
060190xx99x0xx 虚血性腸炎の治療 - - 9.19 - -
060102xx99xxxx 大腸憩室炎の治療 - - 7.89 - -
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
これまで消化器センターは消化器外科の医師が主体となって診療してきましたが、平成28年10月より消化器内科常勤医師が2名着任しました。消化管・肝・胆・膵疾患の診断および治療を内科と外科のスムーズな連携により行っています。近隣の医療機関や院内各診療科からの紹介件数や内視鏡検査・治療件数も増えてきており、消化器センターとして、これまで以上にきめ細やかな対応ができるようになっています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 65 23.11 21.25 10.77 85.51
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 27 17.74 12.43 7.41 78.44
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 18 3.67 3.64 5.56 58.5
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 15 7.73 6.09 0 84.8
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎(胃瘻造設等の手術有り) 15 84.27 41.29 26.67 83.8
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
当院は、現在のところ救急科が総合診療を兼ねているため、高齢者の誤嚥性肺炎や尿路感染症が多くなっています。施設からの廃用症候群を伴っている紹介患者さんが多いため、全国平均に比べて平均在院日数が長く、また、回復期病院への転院が多くなっています。
救急科としては、外傷、ショック、薬物中毒、感染症等の対応をしており、その他の専門診療が必要な救急疾患については、各専門診療科と連携して対応しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 大腿骨骨折の手術 116 28.62 27.63 71.55 84.35
160690xx99xx0x 脊椎圧迫骨折の治療 62 22.32 20.57 43.55 79.71
160820xx01xxxx 膝関節周辺骨折の手術 20 37.85 28.19 35 65.25
160700xx97xx0x 鎖骨骨折、肩甲骨骨折の手術 18 13.44 5.86 0 47.39
160760xx97xx0x 前腕骨折の手術 18 15.28 5.49 5.56 58.78
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
当院整形外科は外傷を主とした整形外科手術に加え、足の外科専門常勤医による足の外科専門診療も行っています。高齢者の方に多い大腿骨頚部骨折に対する手術症例や脊椎圧迫骨折による入院が1位、2位となっています。3、4、5位は外傷による骨折が続きます。
当院は、救急病院であり外傷センターとしての機能も有しています。1位の大腿骨頚部骨折患者さんについては、地域連携パスを使用しているため約7割が回復期病院に転院しています。また、圧迫骨折の患者さんの約4割がリハビリテーション目的で回復期病院に転院しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚良性腫瘍の手術 30 4.77 4.28 0 51.3
070071xx97xxxx 骨髄炎(上肢以外)の手術 23 38.48 37.14 13.04 73.09
050170xx0320xx 閉塞性動脈硬化症の治療(カテーテル治療+追加手術) 22 57.95 51.43 27.27 76.73
080011xx99xxxx 蜂巣炎の治療 22 21.14 11.97 4.55 69.68
050170xx03001x 閉塞性動脈硬化症の治療(カテーテル治療のみ、糖尿病等の副傷病あり) - - 12.46 - -
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
当院は2004年に創傷ケアセンターを設立し、形成外科、循環器内科、心臓血管外科とのチーム医療により動脈硬化症に伴う血流障害(重症下肢虚血)による創傷、糖尿病性潰瘍、骨髄炎、褥瘡など慢性創傷の患者さんの治療に取り組んでいます。
治療内容や病状によりDPCコードが細分化され分散しているため2位、3位、5位が重症下肢虚血に伴う骨髄炎や難治性潰瘍の患者さんに対する治療入院でした。転院率が高くなっていますが、これは、透析患者さんが多く、治療後紹介元の病院に転院し治療を継続しているためです。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 心臓弁膜症の手術(弁置換術や弁形成等) 39 27.97 24.70 15.38 71.1
180040xx01x0xx 透析シャント再造設 35 11.23 12.65 17.14 72.2
050163xx02x1xx 腹部大動脈瘤、腸骨動脈瘤の手術 29 22.69 21.94 3.45 74.48
050050xx01110x 狭心症の手術(冠動脈ー大動脈バイパス移植術) 21 22.43 27.92 4.76 69.29
050170xx02000x 閉塞性動脈硬化症の手術 15 23.13 17.39 20 71
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
成人心臓血管外科全般に対する手術を行っています。
平成28年度は弁膜症手術は63例、冠動脈バイパス手術は40例、胸部大動脈手術が26例など心臓胸部大血管手術は計133例行っています(診断群分類別では、細分化され上記分類件数とは異なります)。冠動脈バイパス手術の成績は極めて良好です。心臓弁膜症に対する右肋間小開胸による低侵襲手術を積極的に行っており、手術症例は増加しています。完全内視鏡下手術(僧帽弁、心房中隔欠損症、左室血栓に対する手術)も徐々に症例数が増え、手術時間が短くなり成績も安定してきました。心房細動に対する内視鏡下肺静脈隔離手術及び内視鏡下左心耳切除術を開始しました。循環器内科にアブレーションチームができ、カテーテルアブレーションとの相互補完的効果が期待できます。また、形成外科、循環器内科と連携し創傷ケアセンターとしてチーム医療を行っています。当院は心臓血管外科が透析患者さんのシャント造設を行っており、紹介患者さんを多く受け入れています。
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx99030x 脳腫瘍に対するサイバーナイフ治療 43 11.67 9.60 20.93 70.3
060050xx97x2xx 肝臓癌、転移性肝腫瘍に対するサイバーナイフ治療 13 13.31 30.95 7.69 74.23
070040xx99x2xx 転移性骨腫瘍に対するサイバーナイフ治療 13 12.23 24.03 23.08 69
060050xx97x0xx 肝臓癌、転移性肝腫瘍に対するサイバーナイフ治療のための金マーカー留置 - - 11.74 - -
040040xx97x2xx 肺癌に対するサイバーナイフ治療 - - 39.60 - -
●指標の説明
診断群分類:患者さんの病名と行われた医療行為等の組み合わせにより様々な状態の患者さんを分類するものです。
DPCコード:診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

●解説
当院は県内唯一のサイバーナイフ治療施設です。サイバーナイフとは、ピンポイントで癌だけを狙って放射線を照射する目的でつくられた、最新鋭の放射線治療装置です。平成28年11月に全国で4台目、西日本では初となる最新のサイバーナイフM6を導入しました。脳腫瘍、転移性脳腫瘍、頭頚部腫瘍、耳鼻科領域の腫瘍や歯科口腔領域の腫瘍、体幹部腫瘍(肺癌、肝臓癌、脊椎転移等)などを対象疾患としています。4位の金マーカー留置とは、肺や肝臓のような呼吸による動きが生じる臓器に対して照射するのに必要なマーカー(目印)を癌の近くに埋め込む手術です。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 17 8 8 9 4 7 1 7
大腸癌 13 23 10 6 7 8 2
乳癌 0 0 0 0 0 2 1
肺癌 5 0 0 0 1 4 1 7
肝癌 4 1 7 1 6 17 2
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
●指標の説明
5大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんの人数を初発と再発に分け、初発はさらにUICC病期分類(胃癌、乳癌、肺癌)と癌取扱い規約に基づくがんのStage分類(大腸癌、肝癌)に基づいて細分化して集計しています。
○UICC病期分類
国際対がん連合(UICC)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。
○癌取り扱い規約に基づくがんのStage分類
癌取り扱い規約とは、日本で編集されている規約で、臓器別に国内の学会や研究会によって編集されています。どんな性質の癌なのかを組織や細胞の形などから分類しています。

● 解説
当院では質の高い医療を目指しており、早期から低侵襲性手術である腹腔鏡下手術を導入し、また現在でも多くの手術を腹腔鏡下で行っています。消化器センターの開設に伴って胃癌、大腸癌をはじめとした癌症例が増加しています。肝胆膵癌の手術成績も良好です。外科的に手術した後の化学療法や定期的な内視鏡検査も行っており患者さんに安全・安心な治療を総合的に提供しています。呼吸器内科、呼吸器外科および乳腺外科がないため肺癌、乳癌の件数が少なくなっています。
ステージ分類が不明に分類されている症例は当該入院中の情報だけでは病期分類ができないためです。



成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 13 7.69 48.69
中等症 61 17.89 81.25
重症 6 20.17 81.33
超重症 20 19.05 81.3
不明 0 0 0
●指標の説明
市中肺炎:病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。院内での発症は含みません。
〇重症度分類について
A-DROPスコアにて分類しています。
A:Age(年齢)男性70歳以上、女性75歳以上
D:Dehydration(脱水)BUN 21mg/dL以上または脱水あり
R:Respiration(呼吸) SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
O:Orientation(意識障害) 意識障害あり
P:Pressure(収縮期血圧)  収縮期血圧90 mmHg以下
※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。

軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

●解説
中等症の患者が最も多く、約6割を占めています。次いで超重症、軽症と続きます。中等症~超重症の分類では平均年齢が後期高齢者の年齢層になっており、年齢が上がると重症化していることがわかります。


脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 0 0 0 0
その他 1 2 71 0
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 0 0 0 0
その他 0 0 0 0
I63$ 脳梗塞 3日以内 10 42.5 79.3 38.46
その他 3 9.33 65.67 7.69
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 0 0 0 0
その他 0 0 0 0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 0 0 0 0
その他 0 0 0 0
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 0 0 0 0
その他 1 2 37 0
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 0 0 0 0
その他 0 0 0 0
●指標の説明
ICD10:死因や疾病の国際的な比較、分析等をするために世界保健機関(WHO)が作成した分類で第10回目の改訂版です。

●解説
今年度の実績としては、ほぼ脳梗塞(I63$)に分類された患者さんでした。
常勤脳血管外科医師不在により近隣の脳神経外科専門病院と連携を取っているため、入院患者数が少なくなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 89 2.63 2.45 1.12 70.54
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 77 0.04 1.65 1.3 71.74
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 68 1.46 10.96 4.41 72.81
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 43 0 23.91 4.65 67.93
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 17 0.06 10.24 0 73.24
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
循環器内科では、慢性期の虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈ステント留置術が最多となっています。指標には示されていませんが、1入院で2回以上の手術が行われる症例もあり、年間200例を超える手術数になっています。次いで多いのが、動脈硬化に対する四肢の血管拡張術・血栓除去術です。他医療機関からの紹介が主となりますが、創傷ケアセンターのチーム医療のひとつとして循環器内科が血行再建を担っており、症例数は年々増加しています。形成外科での症例を合わせると年間100例を超えています。
当院では、経皮的シャント拡張術・血栓除去術は循環器内科で行っています。これらのカテーテル治療は早期に自宅への退院が可能であり、かかりつけ医との連携を強化しています。
また、指標には挙がっていませんが、エキシマレーザーによるペースメーカ感染リード抜去術は大分県内では当院のみ施設認定を受けており、積極的に紹介を受け入れています。




外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 86 1.84 6.23 1.16 64.01
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 83 0.76 1.82 0 68.2
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 44 1.09 4.36 0 68.16
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 31 4.81 16.23 67.74 81.77
K654 内視鏡的消化管止血術 25 0.56 12.24 72.4
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
外科では、低侵襲性手術である腹腔鏡下手術に力を入れており、腹腔鏡下胆嚢摘出術の症例数や鼠径ヘルニア手術が多くなっています。その中でも単孔式で行う術式は、患者さんの負担が小さく、整容性に優れたものであることが特徴です。年齢の若い方も大半が外来で術前検査を行い入院し、手術後の退院の予定が立ちやすいため、勤務の調整が必要な場合などでも計画的に行えるというメリットもあります。 次いで、大腸ポリープや腫瘍に対する内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術、腹腔鏡下で行う鼠径ヘルニア手術、経口摂取が困難な患者さんに対する胃瘻造設術が挙がっています。胃瘻造設術は主に他医療機関入院中での紹介が多く、術後は紹介元の医療機関と連携して転院が多くなっています。
指標には挙がっていませんが、胃癌、大腸癌をはじめとした癌症例が増加しており成績も良好です。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 29 0.28 1.21 0 63.86
K654 内視鏡的消化管止血術 18 0.17 8.94 16.67 75.39
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 10 0.1 11.9 0 84.2
K6534 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(その他) - - - - -
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) - - - - -
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
消化管のポリープや早期がんに対して内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術などを積極的に行っており、これらの手術が最多となっています。消化管出血に対しては、近年ではほとんどの症例で内視鏡的に止血することが可能となり、2番目に多い手術となっています。総胆管結石や胆管癌に対しては、内視鏡的胆道ステント留置術を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕) 100 2.33 25.57 62 82.9
K0811 人工骨頭挿入術(股) 39 2.79 24.82 76.92 82.21
K0463 骨折観血的手術(膝蓋骨) 36 2.17 21.72 8.33 56.58
K0462 骨折観血的手術(手舟状骨) 32 2.38 22.63 31.25 65.03
K0821 人工関節置換術(股) 24 3.5 26.38 41.67 76
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
当院の整形外科は救急病院の外傷センター的役割が強く、救急車や他医療機関からの紹介による外傷患者さんを多く受け入れています。その中でも、高齢者の転倒等で起こる、大腿骨頚部骨折や上腕骨折に対する骨折観血的手術(100例)や人工骨頭挿入術(39例)の症例数が多くなっています。時間外の日当直体制でも積極的に救急患者さんを受け入れており、入院後早期に手術が行えるように院内での連携の強化に努めています。入院直後よりソーシャルワーカーや退院支援ナースが介入し、患者さんご家族と相談しながら手術後のリハビリテーションを継続できるよう回復期リハビリテーション病院への転院調整を行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0843 四肢切断術(指) 47 8.26 33.89 23.4 75.21
K0842 四肢切断術(大腿) 20 6.8 43.7 40 75.5
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 20 3.8 29.85 30 76.45
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 10 0.5 1.4 0 45.4
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 10 0.8 6.8 0 55.9
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
当院の形成外科には、動脈硬化や糖尿病による下肢の難治性創傷の患者さんが多く、創傷ケアセンターとして循環器内科、心臓血管外科とのチーム医療で下肢救済に努めています。そのため全国でも屈指の創傷治療施設として認知されており、県内外から多くの紹介患者さんを受け入れています。
四肢切断術は指の切断が多く、指は47例、大腿は20例です。大腿や下腿の切断は最後の砦として、生命救済を目的とした治療として行っています。四肢の血管拡張術が第2位となっていますが、実際手技を行っているのは循環器内科医です。下肢救済のため、形成外科に入院の後、循環器内科医がカテーテル治療である四肢の血管拡張術・血栓除去術で血流を改善したのち、治癒に向けて形成外科が創傷管理をすることも多くあります。下肢末梢動脈疾患重症化予防加算により透析施設からの紹介も徐々に増え、循環器内科との連携により効率的に治療を行う体制を整えました。四肢切断術後は、専門の義肢装具士により患者さんに合った下肢装具を作成し、退院後の生活状況に応じたリハビリテーションを行います。重症の難治性創傷の患者さんは高齢者に多い傾向があり、当院での手術後は紹介元の医療機関へ転院して治療を継続します。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 45 1.84 7.04 17.78 72.87
K6171 下肢静脈瘤手術1(抜去切除術) 31 1 4.42 3.23 66.9
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 30 4.57 18.57 23.33 70.73
K5551 弁置換術(1弁) 28 5.11 20.18 21.43 76.89
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建)) 27 4.19 18.22 3.7 73.89
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
心臓血管外科は、心臓大血管に対する手術が大きな役割ですが、当院の心臓血管外科は透析患者さんのバスキュラーアクセスの造設および管理も行っているため、内シャント設置術、内シャント血栓除去術の症例数が多くなっています。大半が他医療機関からの緊急紹介で入院となりますが、迅速に手術を行い早期の退院が可能となります。心臓大血管に対する手術では、冠動脈、大動脈バイパス移植術が多くなっています。心臓血管外科手術の中では最も多く行われている手術のひとつです。心臓が拍動した状態で行う術式で患者さんへの負担も少なく、術後早期にリハビリテーションを開始し、回復が早いのが特徴です。その後はリハビリテーションのため回復期病院や紹介元の病院へ転院して治療を継続する患者さんが多くなっています。次いで多いのは、弁膜症に対する弁置換術、形成術です。右肋骨小開胸による低侵襲手術を積極的に行っており、完全内視鏡下手術も徐々に症例数が増えています。緊急を要する大動脈瘤の手術も積極的に行っています。
放射線科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K007-2 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 21 1.86 6.95 4.76 73.9
K509-3 気管支内視鏡的放射線治療用マーカー留置術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
県内唯一のサイバーナイフ治療施設であり、2014年からは全国でも数少ない、肝・肺に対する定位照射を開始しました。それに伴い、経皮的放射線治療用金属マーカー留置術が比較的多く行われています。2016年11月に西日本初の最新のサイバーナイフM6が導入され、癌拠点病院からの紹介が多く、適切な治療計画を立てたうえで入院治療を行っています。紹介元の医療機関との連携も良好で、患者さんには安心して治療を受けていただけます。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 15 25.93 42.07 26.67 82.4
K0003ロ 創傷処理(筋肉、臓器に達する)(長径10cm以上)(その他) - - - - -
K0461 骨折観血的手術(大腿) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
●指標の説明
Kコード:手術術式の点数表コードです。
平均術前日数:入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。
平均術後日数:手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

●解説
胃瘻造設術に関しては、積極的に行っていませんが、患者さんの状態に応じて適切な治療を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0
異なる 2 0.05
180010 敗血症 同一 16 0.37
異なる 6 0.14
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 0 0
180040 手術・処置等の合併症 同一 168 3.9
異なる 0 0
●指標の説明・解説
播種性血管内症候群(DIC)はさまざまな重症の基礎疾患により全身の血管内に血栓ができる病態です。『入院契機と同一』とは、入院した時に播種性血管内凝固症候群と診断されている患者さんであり、『入院契機と異なる』とは入院した時には別の病気でしたがその後に播種性血管内凝固症候群をおこし、元々の病気の治療よりも播種性血管内凝固症候群の治療に時間を要する場合を示しています。入院契機である基礎疾患を原因として播種性血管内凝固に至ったと考えられる症例が2例ありました。
敗血症は血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気です。敗血症が原因で入院となった症例が16例、入院後に全身状態が悪化し敗血症を発症した症例が6例でした。
透析シャント治療は手術・処置等の合併症に含まれます。当院では約9割は透析シャント治療に関するもので、周術期に伴う合併症とは異なります。約1割は手術後に手術創に感染がおこってしまう術後感染症や人工関節の脱臼、感染などでした。手術や処置などは合併症を起こさないように細心の治療を払って施行していますが合併症はどうしても一定の確率で起こり得ます。起こり得る合併症については事前に患者さんへきちんと説明した上で手術、処置の同意をいただくように努めています。
更新履歴
2017/9/26
平成28年度 病院指標を公開しました。