大分岡病院
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大分岡病院

薬剤部

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薬剤部理念

私たちの病院では、ICUを含む全ての病棟に専任薬剤師が常駐しており、調剤室の薬剤師やメディカルスタッフと連携しながら、患者さんが入院してから退院するまでの薬物治療に積極的に関わっています。
薬剤部の職員は、薬剤師13名と薬剤助手2名(2022年6月現在)で「敬和」の理念の下、「互いに学び合い、成長し合う職場づくり」を大切にしています。

私たち薬剤部の理念は
「患者に寄り添い、 思いやりの心とともに、 今できる最良の薬物療法を提供する」
一人ひとりの患者さんに寄り添い、“今できること”を考え、最大限の治療効果を上げるための薬物療法をマネージングしていきたいと考えています。

私たちの仕事

基本業務

調剤業務、医薬品情報管理業務、薬務業務、無菌調整業務、院内製剤業務、抗癌剤調整業務・外来化学療法薬剤指導業務

調剤業務
主に入院患者さんの内服薬・外用薬・注射薬を調剤しています。当院では電子カルテを用いて検査値等の患者情報をふまえて、用法・用量、相互作用(内服薬・注射薬)、服用形態(一包化・粉砕)などを確認し、適切な調剤を行うよう心掛けています。さらに、複数のダブルチェック方法を使い分けて調剤過誤防止に取り組んでいます。
医薬品情報管理業務
薬剤が適切かつ安全に使われるように医薬品情報の収集・管理・発信をしています。また、医師や看護師、他の医療スタッフからの薬に関する問い合わせに対応しています。すべての医療スタッフが必要な時に、必要な情報を得ることができるような環境を提供しています。
薬務業務
医薬品の品質・在庫管理、病棟等への払出を行っています。また、病棟や手術室、外来診察室に配置している医薬品を定期的に点検し、保管状況や有効期限、数量をチェックするほか、麻薬、毒薬、向精神薬などは、法令を遵守して適正に管理しています。
無菌調整業務
口から栄養を摂ることが難しく、輸液によって栄養を補うTPN(中心静脈栄養法)に対応するために、輸液製剤を無菌的に調製しています。調製はクリーンベンチ(菌が入らないように作業を行うことのできる装置)で行い、輸液を介したカテーテル感染のリスク軽減に取り組んでいます。
院内製剤業務
承認・販売されている医薬品だけでは、多様な疾病、病態をもつ患者さんに最適な薬物療法を実施できないことがあります。そのため、市販されていない複数の製剤(外用剤)を調製しています。
抗癌剤調整業務・外来化学療法薬剤指導業務
抗がん剤治療を受ける患者さんに対し、医師、看護師など他職種のスタッフと協力して、安全な治療の実施に取り組んでいます。また、専門知識を活かして、医師と共同で事前にプロトコルを作成し、抗がん剤の薬物治療管理を実践しています。また、職業暴露対策にも積極的に取り組んでいます。
外来で化学療法を受ける患者さんはセルフケアがより重要となるため、副作用の発現時期や発現時の対応方法などについて服薬指導を行っています。

病棟業務

薬剤師は、入院患者さんの注射薬から内服薬まで様々な薬に関与し、患者さんやご家族に、薬の知識や正しく服用することの大切さをお伝えします。

  • 2病棟(救急科・形成外科)
  • 3病棟(整形外科・脳神経外科・歯科口腔外科矯正歯科)
  • 4病棟(消化器外科・消化器内科)
  • 5病棟(循環器内科・心臓血管外科・放射線科)
  • 集中治療室(ICU)

病棟紹介

各病棟を代表して、4病棟の紹介をします。

4病棟(消化器外科・消化器内科)
4病棟は主に消化器外科・消化器内科の病棟になります。
消化器疾患の手術が多く、患者さんは絶食になることがあるため、必要に応じて栄養療法を行います。カロリー計算や電解質の補正などを医師や臨床栄養部をはじめ、他の職種と連携し、適切な栄養療法を行えるように協力し合っています。
また、消化器系のがん患者も多く、化学療法を行っている患者さんに対しては抗がん剤による副作用や副作用の対策などを説明しています。同様に、癌性疼痛で麻薬を使用する患者さんに対して、疼痛状況や副作用の発現に合わせて投与量の調節や薬剤の追加を医師に提案しています。さらに、患者さんの退院後の生活状況に合わせて薬剤の変更を提案することもあります。

チーム医療

当院では薬剤師が病棟業務に参画しているほかに、より専門的なチーム医療にも所属しています。それぞれのチームに所属する薬剤師は専門性を持ち、他部門のスタッフと共に職種による長所を活かしながら、最良の医療の提供を目指しています。

  • 栄養サポートチーム(NST)
  • 感染制御チーム(ICT)
  • 抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
  • せん妄対策チーム
  • 褥瘡対策チーム
  • 心臓病教室
  • 糖尿病教室

チーム紹介

各チームを代表して、栄養サポートチーム、心臓病教室、糖尿病教室の紹介をします。

栄養サポートチーム
患者さんに最もふさわしい方法で栄養状態を良好に保つことを目的とするチームがNSTです。医師や栄養士等の多職種と共にカンファレンスや回診に参加します。
心臓病教室
心臓に疾患がある患者さんを対象に、心臓病に対しての正しい知識を身につけて、日常生活での注意事項を学び、予防に取り組んでもらうことを目的としています。薬剤師を含めた各職種のスタッフが隔週で曜日ごとに担当しています。参加された患者さんからはご自身の服用している薬と関連した質問も多くいただき、薬の必要性や注意点を再認識されている様子も見受けられ、教室の有用性を実感しています。
糖尿病教室
糖尿病患者さんやそのご家族を対象に2週間に1回糖尿病教室を行っています。糖尿病とつきあっていく動機付けや、今後の自己管理の知識を身につけていただくことを目的として行われています。1週間で各職種の講義を受けていただき、病態や合併症、治療方法の理解を深めてもらいます。また、患者さんからも自身が使用している薬についてだけで無く、今後のご自身の生活についても考えることができたと感想をいただくこともあります。
糖尿病患者さんに安全に、安心して治療を継続してもらえるようにサポートしていきます。

薬剤部業績

教育研修施設認定

日本医療薬学会「医療薬学専門薬剤師研修施設」
日本医療薬学会「薬物療法専門薬剤師研修施設」
日本医療薬学会「地域薬学ケア専門薬剤師研修施設(基幹施設)」
(2023年5月現在)

認定資格等取得者数

日本化学療法学会「抗菌化学療法認定薬剤師」2名
日本臨床救急医学会「救急認定薬剤師」1名
日本臨床栄養代謝学会「NST専門療法士」2名
日本臨床栄養代謝学会「臨床栄養代謝専門療法士」1名
日本医療薬学会「専門薬剤師」2名「指導薬剤師」1名
日本薬剤師研修センター「実務実習指導薬剤師」2名
日本病院薬剤師会「日病薬病院薬学認定薬剤師」5名
大分県糖尿病療養指導師会「大分県糖尿病療養指導師」1名
(2023年5月現在)

薬剤部業績(学術活動)

学会発表(国際学会) 学会発表(国内学会) 研修会(薬剤師会関係) 研修会(その他) 論文・著書 各賞受賞者

2022年度 薬剤部業績(病棟活動)

病棟薬剤業務実施加算1 11,353件
病棟薬剤業務実施加算2 939件
薬剤管理指導料1 3,173件
薬剤管理指導料2 3,710件
麻薬管理指導加算 238件
退院時薬剤情報管理指導料 1,168件
退院時薬剤情報連携加算 3件
薬剤総合評価調整加算 1件
薬剤調整加算 1件
無菌製剤処理料1 237件
無菌製剤処理料2 735件
TDM実施件数 131件

キャリアデザイン

新卒教育

臨床での薬剤師業務の基礎を身に付けることを目的としています。調剤業務をはじめ、無菌調製、持参薬鑑別、向精神病薬・毒薬の調剤、麻薬の調剤、薬品管理、医薬品情報管理、TDM、電子カルテの使い方などの基礎を習得します。また、プリセプター制度を導入しており、精神面での成長とケアに力を入れています。

薬剤師 教育・研修計画表 1年目

ミドルクラス(資格取得を含め)

日常業務を通して、臨床力の向上を目標としています。また、学会発表や資格取得に取り組むことで、さらなる成長を目指していきます。その他にも、多職種と連携し新たなチーム医療に取り組むことも可能です。

薬剤師 教育・研修計画表 2年目以降

先輩たちの声

在籍薬剤師の出身大学

九州保健福祉大学3名
岐阜薬科大学2名
熊本大学1名
武庫川女子大学2名
京都薬科大学1名
崇城大学1名
東京薬科大学1名
長崎国際大学1名
安田女子大学1名
(2023年5月現在)

先輩の声

5年目 Gさん
私は現在、病棟業務(整形外科・脳神経外科・放射線科)を担当しています。疼痛のある患者さんを担当することが多いため、鎮痛薬の内容や用量を検討したり、副作用がないかどうかを確認して主治医に情報提供を行ったりします。その他にも、医師が専門としていない内科的な治療について薬剤師が相談を受けることも多いため、担当の診療科以外にもあらゆる薬剤の知識が必要になります。大変な業務ではありますが、病棟の医師や看護師と協力しながら患者さんの治療に関わっていけるため、とてもやりがいがある仕事だと感じます。わからないことがあっても薬剤部内で相談しやすい雰囲気なので、働きやすい環境です。
5年目 Nさん
病棟業務(消化器内科・消化器外科)を担当しています。最近は病棟業務の時間が増えて、患者さんと接する機会も多くなり、病院薬剤師として働いている実感がさらに大きくなりました。また、担当病棟の変更を経験したことにより、必要とされる薬の知識や病態の違いを実感したため、今後も日々の勉強に励み、前病棟で身についた知識も生かしていけるように頑張っていこうと思っています。
4年目 Yさん
私が大分岡病院を選んだ理由は、成長出来る点です。急性期病棟で診療科が多く、様々な疾病の患者さんに携わる事ができます。現在、私は主に循環器、心臓血管外科病棟で働いており、患者さん一人一人にあったお薬を提供できるよう心がけています。薬剤師の先輩方ともコミュニケーションがとりやすく、また定期的に勉強会や症例発表会があるため学ぶことが多く、やりがいのある職場です。ぜひ私たちと一緒に働きませんか?
3年目 Sさん
私は現在、調剤室業務と病棟業務(形成外科)を担当しています。1年目はシラバスに沿って、内服薬や注射剤の調剤から始まり、監査、TPN混注、抗がん剤調製など、たくさんのことを先輩薬剤師に教えてもらいながら身につけることができました。病棟業務が始まってからは、カルテから患者さんの病態の変化を確認するだけではなく、直接患者さんと面談し、また他職種のスタッフと協力しながら薬物治療に携わることができ、病院でしか得られない経験をしていることを実感しています。そして先輩薬剤師が病棟で働いている姿がとてもかっこいいです。私自身もそうなれるように日々勉強して知識を身につけていきたいと思っています。
3年目 Yさん
私は現在、調剤室と病棟業務(整形外科・脳神経外科・放射線科)を担当しています。当院では1年目から調剤や監査、TPN混注、抗がん剤混注、服薬指導、持参薬鑑別、TDMなどの様々な業務に関わることができます。患者さんとの触れ合いの中で生まれる新たな発見や学びは多く、とても充実した日々を送っています。医師や看護師など、他職種との関わりも多くあり、とてもやりがいのある仕事だと感じています。まだまだ薬剤師として未熟ではありますが、頼れる先輩薬剤師の方々にも相談しやすい環境があるので、安心して働くことができます。患者さんや、共に働く多職種の方々から信頼され、安心を与えることができる薬剤師を目指し、日々努めていきたいと思っています。

院外処方せんへの検査値の記載について

大分岡病院では薬物療法の安全性確保を目的に、患者さんの血液検査値の一部を保険薬局における処方監査に必要な情報として、院外処方せんに記載しています。記載される検査値は過去に測定された直近の値です。記載される検査項目、基準値などの詳細については、 院外処方せんに記載されている検査値一覧表のページをご覧ください。
保険薬局において患者さんの検査値を参照することで、用量や相互作用だけでなく、肝機能、腎機能に応じた投与量の適正化や副作用の早期発見など、薬物療法の安全性、有効性の向上に寄与できるものと考えます。

院外処方せんに記載されている検査値一覧表

薬薬連携について

保険薬局のみなさまへ

当院では、患者さんに安全で安心な薬物療法を入院・外来を問わず継続的に提供するために薬薬連携を推進していく所存です。
その一環として、患者さんが当院入院中に処方内容に対して変更・中止等の指示が行われた場合、患者さんもしくは患者さんのご家族の方の同意を得て、かかりつけの保険薬局へ薬剤管理サマリーを送付いたします。
処方内容に関わらず、アレルギー・副作用歴や内服に関する工夫などについては引き続きお薬手帳を通じてかかりつけ医やかかりつけ薬局へ情報提供を行っていきます。
つきましては、保険薬局の皆様へは薬剤管理サマリー受領のご連絡をお願いいたします。
詳細は薬剤管理サマリーに同封いたしました案内書をご確認ください。

下記、受領連絡のフォームからも連絡は可能です。ご利用ください。
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=K3tkOvBAVECOL4fWK1rmQJrAimPrXuNHjkUGR6UdKEdUN1EyUllRRlBPU1hZUVZQVDlCT1lQUjlaVy4u

ポリファーマシー対策について

ポリファーマシーとは

単に服用する薬剤数が多いことではなく、それに関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランスの低下などの問題につながる状態のことを指します。
高齢者で薬物有害事象が起こりやすい原因は、副作用ではなく、主作用の効きすぎであり、生理機能の低下と基礎疾患の多さゆえの多剤併用によるものと考えられています。
実際に、高齢入院患者での薬剤数と薬物有害事象との関係を解析した報告によると、6種類以上で薬物有害事象のリスクが特に高くなると言われています。

薬物有害事情頻度グラフ
参照:Kojima T et al: High risk of adverse drug reactions in elderly patients taking six or more drugs: analysis of inpatient database. GeriatrGerontol Int. 2012; 12: 761-2.

当院の取り組み

大分岡病院では、患者さんやご家族の方から要望があった場合や、入院理由、検査結果、服薬状況などから、副作用発現・主作用の効きすぎなどが疑われる場合医師を中心として、薬剤師や看護師、その他のメディカルスタッフと協力しながら、薬剤の調整を行っています。
薬剤調整後も有害事象が起きていないかなどの確認を行ない、退院時にはかかりつけ医である連携医の先生方、かかりつけの保険薬局の薬剤師の方には調整した内容とその理由について、診療情報提供書もしくは薬剤管理サマリーによってご連絡させていただきます。
何かご不明な点がございましたら、下記までご連絡ください。

社会医療法人敬和会 大分岡病院 薬剤部
病院代表電話:097-522-3131 (平日9時~17時まで)

院外処方箋における疑義照会プロトコールについて

当院では、薬物治療管理の一環として、調剤業務における典型的な変更に伴う疑義照会を減らし、患者さんへの薬学的ケアの充実および処方医師や保険薬局での負担軽減を図る目的として「院外処方箋における疑義照会プロトコール」を運用しています。本プロトコールを適正に運用するにあたり、プロトコールの趣旨や各項目の内容について当院薬剤部担当者からの説明をお聞きいただいた上で、合意書を交わすことを必須条件としております。参画を希望される場合には、当院薬剤部までご連絡ください。

通知 院外処方箋における疑義照会プロトコール 院外処方箋における疑義照会プロトコール合意書 服薬情報提供書(トレーシングレポート)

薬学部学生・大学院生の方々へ

私たちの病院は、日本医療薬学会が認定した「医療薬学専門薬剤師研修施設」です。 他の医療従事者と協働して薬物療法を実践することにより、患者さんに利益をもたらすことができる薬剤師を目指しています。
また、薬学部学生さんの実務実習を受け入れています。共に学び、共に育っていきたいと思います。医療現場で働く私たちが学生さんを支援できることがあると思います。何か私たちに聞きたいことや施設見学などの希望がありましたらメールにてご連絡ください。

> 薬剤部Web説明会案内

連絡先:大分岡病院薬剤部 部長 井上 真
メール:inoue1726▲keiwakai.oita▼jp
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